| 税務調査編 |
■税務調査は強制か? 始業間もない時間、数名の課税庁(税務署等)の職員が、突然会社の事務所に乗り込んできました。 訪問の趣旨は、税務調査の実施で、直ちに開始する、とのことです。 事前通知がなかったため、会社は調査を受けることができる態勢にありません。 こんなとき、経営者のあなたはどうしますか。 法令の規定では次のようになっています。 税法は、税務署等の職員に質問調査権を認めています(所得税法234条、法人税法153条、相続税法61条) 従って、納税者は税務署等の調査に応ずる義務があるのです。 それとは別に、国税犯則取締法は、国税に関する犯則事件(いわゆる脱税事件)を調査する必要のあるときは、質問し、物件、帳簿、書類等を検査し、任意に提出したものを領置することができます。 それでは、納税者は、突然の(いわゆる、夜討朝駆的)調査に無条件で応じなければならないのでしょうか、そして、会社や社長個人のプライバシーを洗いざらい公表しなければならないのでしょうか。 税務調査には主に2つの方法があり、対応は調査の種類により異なってきます。 その種類とは強制調査と任意調査です。 |
強制調査 国税局査察部による犯則事件調査であり、裁判所の裁判官の許可を得たうえで実施され、臨検、捜索、差押をすることが認められています。 当然のことながら、事前通知はなく、調査を断ることもできません。 |
任意調査 調査のうち、一般の納税者にとって、関わる可能性が最も高いものがこの任意調査です。 ▲実地調査 所得税、法人税の調査において、約90%は事前通知がおこなわれています。これは、課税庁側は納税者との良好な信頼関係の構築、という見地から、原則、事前通知を実地しているものです。 国税庁長官が、各国税局長に発した通達(昭和37年9月6日)にも、「通知をおこなうことが適当でないと認められる事案以外は事前通知を行なうこと」と指示していることから、任意調査には事前通知があるもの、と判断できます。 ただし、最高裁判決は、事前通知については消極的で、調査日時場所の事前通知は、質問検査をおこなううえの法律上の一律の要件とされているものでない、と述べています。 従って、よほどのことがない限り、任意調査の場合は事前通知があり、日程等の調整が可能であるといえます。 ▲現況調査(強制調査でないもの) ところが、任意調査でありながら、事前通知されないものもあります。 多くは、犯則嫌疑者あるいは参考人に対する質問調査権の行使です。しかしながら、一般的には査察部による犯則事件調査ではなく、裁判所の裁判官の許可を得ているものではありません。 合理的な理由があれば、日時の変更も可能です。 当事務所の関与先において、このような調査が行なわれそうになった場合、速やかに当事務所に連絡していただいております。 当事務所が税務署に説明し、改めて調査日時を取り決めること等で、当日はお引き取り願うような応対をしています。 なお、大阪国税局は「現況調査の手引き」において、実施要件を記載しています。 ・記帳状況及び関連帳票の保管状況が悪く、帳簿調査が十分に行えない場合 ・不正計算が想定され、かつ、その事実解明に原始記録等の把握を要する場合 ・業種業態が現金取引を主体としているため、現金管理状況等の確認を要する場合 ・調査の過程で特に現状物件の確認を要する場合 尚、税務職員の質問に答弁せず、検査を拒み、怠避した場合(その他)には1年以下の懲役又は20万円以下の罰金(消費税法は10万円以下)に処する規定が存在する。 (所得税法242条、法人税法162条、消費税法68条等) |
| 税金の話へ |
| ホームへ |
Copyright(c) 2007 Koyama Tax Accounting Firm All Rights Reserved。